ようこそ!天空パラダイス!

20年来の夢がかなって手に入れた古民家。数年後の移住を目標に、大変なことも楽しみながら進めていこうと思います。

おひなさまを出しました

昨晩ようやくおひなさまを出しました。毎年出そう出そうと思いながら2月が過ぎ、「うちは旧暦でやるから大丈夫」と言っているうちに3月も半ばになり、これ以上遅らせることはできません。

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うちのおひなさまは、御年82歳の母が生まれたときに買ってもらったものだそうで、当時流行っていたというお屋敷付きです。本来は「〇段飾り」にするものだと思うのですが、私が物心ついたころにはすでに飾るための段がなく、父がタンスの引き出しを入れ替えて間に合わせていました。私が自分で出すようになってからは、段ボール箱や板などを使って適当に作っているので3段が限界。今となっては正式な飾り方もわからず、段の上は大混雑です。

お人形は鼻が欠けたり、衣装に虫食いがあったり、髪が薄くなったり(人形でも薄くなるんですねぇ)してくたびれた感じもありますが、どの顔も上品でとても好きです。家具や食器などの道具類はすべて木製で、引き出しもちゃんと出るし、細かい模様が描き込まれていて、昔の丁寧な仕事ぶりが感じられます。桜と橘、ぼんぼりは私が小学生ぐらいのときに買い直したものですが、そちらの方が先に色あせてみすぼらしくなっています。

それでも経年劣化はあるうえ、私が小さい頃はいつも人形で遊んでいたので(なんとゼイタクな…)、あちこちの塗装が剥げ、屋敷の各所や鏡台が壊れていました。数年前に思い立って修理し、背景の金紙も張り替えたので新築同様になりました。

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足りない部分を作ってはめ込み、鏡台の支えには家にあった金継ぎセットに入っていた黒の漆を、欄干には「カシュー」という漆のように仕上がる樹脂塗料を塗りました。以前のちょっと渋めの赤ではなく、真っ赤になりましたが、予想以上にうまくできて満足です。

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おひなさまを出してようやく春の気分になったと思ったのに、今朝起きたらなんとあたり一面が雪。3月に雪が降るのは珍しいことではありませんが、この冬は積もるほどの雪が一度も降っていなかったのでちょっと驚きです。「油断したらあかんで!」ということですね。

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