ようこそ!天空パラダイス!

20年来の夢がかなって手に入れた古民家。数年後の移住を目標に、大変なことも楽しみながら進めていこうと思います。

柴づくり

これまで「天空」(古民家と畑)での生活だけを取り上げてきましたが、これからは「街家」(私の造語で、いま主に住んでいる家の方。都会の「街」ではなく、住宅街の中にあるから街家)での生活も綴っていこうと思います。

 街家の方では7年ほど前から森林ボランティアをしています。きっかけは、東日本大震災で災害ボランティアをしたときに、チェーンソーを使えると役に立つという話を聞き(実際は危ないのでボランティアがチェーンソーを使うことはまずありません)、チェーンソーの練習がしたいと思っていたところ、知人に「森林ボランティアすればチェーンソー使えるで」と言われたという不純なもの。でも、それ以来山仕事の楽しさにハマってしまい、色んな経験を積むうちに自信もついて、いったんあきらめた田舎暮らしに踏み切ることができました。

 活動では森林整備のほかに炭焼きやキノコ栽培、薪の販売、木工作業などもやっています。毎年 1~2月は炭焼きシーズンで、いまは材料を揃える作業を進めています。炭焼きには、炭に焼く材料だけでなく、燃料にする木も必要です。コナラを中心にアベマキやクヌギを使い、直径5~15㎝ぐらいの太さのものを材料に、それより細いものを燃料に、それより太いものは炭ではなく薪ストーブ用の薪にします。

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左側が炭の材料にするもの、右側がストーブの薪にするものです。

 今日はその燃料づくり。うちの会では「柴」と呼んでいます。そう、「おじいさんは柴刈りに…」の柴で、「芝刈り」ではありません。昔は山に入って枯れ枝や細い枝などを集めてきて、調理や風呂を沸かす焚き付けに使っていました。それによって山が手入れされていたわけですが、今は電気やガスの普及で柴を取りに行く人もいなくなり、山は荒れ放題になってしまいました。地球温暖化が問題になっているいま、薪をもう一度暮らしに取り入れることを考えてもいいように思います。木は成長するときに光合成二酸化炭素を吸っているので、木を燃料にして二酸化炭素を出しても排出量は相殺されます(カーボンニュートラル)。

閑話休題。炭や薪にする部分を取った残りが山積みになっているところから、柴に使えるものを引っ張り出して紐で縛り、チェーンソーで長さを揃えて束にします。焚き付けにする場合は乾燥させないと火が点きにくいのですが、炭焼きはゆっくり温度を上げていく必要があるので生木の方が都合がいいんです。通常は利用しない先端まで使い切ることができて無駄がありません。昔の人の知恵は本当にすごいです。

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先輩会員が作ってくれた枠にぎゅうぎゅうに詰めて紐で縛り、余った部分をチェーンソーで切ります。必要なサイズにピッタリ合わせた道具があると便利です。

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1日作業した後。半分はもともと作ってあったので、今日の作業量はこの半分くらいです。これで1回の炭焼きに足るか足らないかぐらいですが、こうして積み上げられた柴の風景はいいもんだなと思ったりします。

 年内にもう一度天空に行って、残りのキウイやダイコンの収穫をするつもりでしたが、しばらく雨や曇りが続きそうなので来年に延期しました。お風呂の工事がまだのため、ソーラーでお湯を沸かすことしかできず、雨や曇りの日はお風呂に入れないからです。来年はもう少し生活面を充実させたいと思います。